「急に言われても、答えなんて出ないわよね

 ゆっくり考えて・・・・

 のだめちゃん退院するまではココにいるから

 ゆっくり決めなさい。

 あとちゃんと食べなきゃだめよ。

 少しでいいから」


そう言い部屋を去って行った征子ママ


私はまだ頭の中整理がつかないでいた


自分が妊娠してるなんて実感

全然ないし

産むにするにしても

何をするにしても

真一くんに話さなきゃいけない


そう思ったら

恐怖でしかなかった

産むって言ったらなんて言うだろう

『本当に俺の子なのか?』

そう言われたら?

でもどんなに頑張っても

計算上真一くんの赤ちゃんであるのは間違いない


産まれたらしばらく仕事は出来ない

妊娠中だってそうだ

その間私はどうやって生活すれば?

昔と違って少しは貯金はある

これまで活動してきたお金を切りくずして・・・・

それでも足りなくなったら?

だって真一くんには

やっぱり言えない

私一人で育てるしかないのに



・・・・・・・・・・


あれ?

自分の考えの中に

産むという答え以外がない事に気づく



どんなにつらくても

何が待っていても

最初っからきっとこの答えしかなかった













翌朝病院へとやってきた征子ママに

私は迷いなく言った


「征子ママ・・・・

 のだめ産みます。

 何度考えても答えそれしか出ませんでした・・・」

「そう。

 私もおばあちゃんか・・・

 じゃ真一に話してもいいわね?」

「征子ママ真一くんには言わないで。

 もし、産むなって言われたら嫌だから

 それに、これ以上真一君にも迷惑かけれませんから」

「迷惑って・・・

 この子は真一の子供でもあるのよ!

 のだめちゃん一人の問題じゃないのよ」

「わかってます・・・けど・・・・」


「わかったわ。

 もう本当にのだめちゃんも強情なんだから。

 その代わり、私にはちゃんとお世話させてね。

 そしてもし、何らかの形で真一が知った時には

 きちんと話しをすること。

 でも認知とかどうしたらいいのかしら・・・・

 ま、その辺りもおいおい考えていきましょう」

そう明るく笑う征子ママに私は救われた







スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。