「恵!」

「コウクン・・・」

「千秋さんから聞いて

 大丈夫なのか?」

勢いよく病室のドアを開け飛び込んできた

コウくんは私の元に駆け寄り

息を切らしながら問いかけてきた

「ハイ・・・大丈夫デス。」

「よかった」

「心配してくれてありがとうございマス・・・

 のだめは大丈夫なので、心配しないでください」

「恵・・・・・・・。

 俺、何も見返りはいらないから

 今はただ恵の支えになりたいんだ・・・・。

 だから、側にいさせてくれないか?」

「コウクン。のだめにはちゃんと支えてくれる人がいるから

 大丈夫デスよ?

 やっぱりもう、一緒にいたらだめなんですよ・・・・

 だから、コウ君はコウ君で頑張ってください

 のだめ応援してますから」


そう言うとコウクンは何も言わずに

病室を去って行った



私は何度

コウくんを傷つけたらいいのだろろう?


















時は過ぎ

退院して私は又あのアパートに戻った

そこには征子ママが用意してくれた

ベビーグッズがそろっていた

「征子ママ気が早すぎますよ!」

「お店で見てたら欲しくなっちゃって

 さ!のだめちゃん!まだ本調子じゃないんだから

 ベッドで休んで。
 
 私は仕事で明日から出かけるから、戻ってくるまでは

 家政婦頼んでるから。

 絶対無理しちゃだめよ」

「ハイ。」

 
「あと・・・・雅之さんから聞いたんだけど・・・・

 のだめちゃんの元彼?

 雅之さんの知り合いなんでしょ?

 彼病院に来たんでしょ?」


「・・・・・・・・・ハイ。

 のだめの支えになりたいって・・・・・

 でももう会えないと言いました」

「そう・・・・

 実はね、彼に私この間会ったの

 で話をしたわ・・・・今ののだめちゃんの事

 ごめんなさい・・・勝手に。

 彼それでも、のだめちゃんの側にいたいって言ってるの

 でね・・・・・このお隣の部屋に住んでもらう事にしたの

 のだめちゃんの友達として

 恋愛感情は抜きに。

 のだめちゃんこっちにはお友達もいないでしょ?

 私も雅之さんもずっとは側にいてあげれないし

 だからきちんと友達としてという条件で

 私だって本当は嫌よ!

 のだめちゃんには、いつか真一と仲直りして

 赤ちゃんと3人で暮らしてほしいって思ってる

 けど、今は無理だから・・・・・・・・・」

「征子ママ・・・・・

 けど・・・・・」

「今は甘えていなさい。」


そう言う征子ママに静かにうなずいた






翌週コウくんは隣に引っ越してきた


何もなかったように

私に笑いかけてくるコウ君を見て

胸が苦しくなった



『恵は気にするな!

 俺がそうしたいから、そうしてるだけだけら』



そう言ってくれていても

やっぱり

申し訳ない気持ちでいっぱいだった















 
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