『もしもし、俺』

「センパイ・・・」

『帰りにさ,』

「センパイごめんなさい、のだめ急用ができちゃって

 アパルトマンに帰ったんです・・・

 ごめんなさい。」

『お前どうした?』

「何がですか?」

『泣いてるだろ?』



「な…泣いてなんかいませんよ

 もう行かなきゃ・・・また電話します」



慌てて電話を切り涙をぬぐう


これ以上一緒にいたら

きっと離れられなくなる

センパイがパリを離れてから

あんな少しの間でも

私は

寂しくて

会いたくて

会いたくて

会いたくて



それなのに

センパイのことを

あの時以上に知って

肌に触れて


そんな事を続けてしまったら



私はセンパイのいない日々が耐えられなくなる


そう思って

センパイにも音楽に没頭してほしいからって


だから戻ってきたはずなのに


何を後悔しているのだろう?


自分の選んだ事なのに



センパイの声を聞いたから?



握りしめた電話



もう声が聞きたいデス・・・・


ねえセンパイ?


片思いより

両思いの方が辛いって

のだめ・・・・はじめて知りました・・・・・




ベッドの上で丸まり

私は静かに瞳を閉じた










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