あれから何度目のクリスマスだろう


とうとう俺も腹をくくることにした


お土産のペンダント


約束の指輪


そして今日の日の為に


新たに用意をした指輪


あの時の指輪は

はっきり言って安物で

あんなに喜ぶなんて思ってなくて

後で後悔をした

だから今回は後悔をしないように

何軒も店を見て

決めた


こんなに緊張するなんて思ってもいなかった


あいつの部屋の前で深呼吸をする

そして鍵を開け

部屋に入る

「のだめー!」

「あっ!先輩!もう少し待っててください」

そう言いながら慌てて

コートと鞄を用意するのだめ

「お待たせしました」

そう言うと俺の腕に寄り添う

「行くか」

「ハイ」

階段を下り下に停めていた

車のドアを開ける

「え?・・・・・・

 先輩??」

車の中を見てびっくりするのだめ

「はい」

「え・・・・ありがとうございます」

「のだめ・・・・」

「はい!」

「いや・・・・・・恵さん。

 俺と結婚してください」

「・・・・・・・・・・もちろんです・・・・・

 先輩・・・・覚えててくれたんですね?」


そう

あの指輪を渡した日


『先輩!プロポーズしてくれるときは

 クリスマスがいいです!!

 で、絶対赤いバラの花用意してくださいね?

 のだめの夢なんです。

 だってマンガの中の世界みたいでしょ?』


のだめはそう言ったんだ。

「あぁ・・・・・・・・

 すごく恥ずかしいけど

 それぐらいの願いは叶えてやらないとなって思って・・・・・」

そう言うとのだめは

バラの花を抱え涙目でほほ笑んだ


「のだめはかも先輩にプレゼントがあります。」

「え?」

「じゃじゃーーーん!」

そう言い見せられた一枚の紙

「ん??」

「おめでとうございます。

 先輩もジャンと少し違いでパパになることが決まりました。

 ユーコさん所と5カ月違いですね・・・・・

 これからは今まで以上に頑張って働いて下さいね」

「え?」

「そーいう事です。

 あの酔って先輩が帰ってきた日ですね・・・・

 間違いないと思います。」

「いや・・・あの・・・本当に?」

「嘘言ってどうするんですか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「あの日先輩、『ジャン所に子供ができたから俺らも作ろうか?』って

 まさか本当にそうなるとは思いませんでしたけど・・・・

 昨日分かったんですヨ。」

そう言うのだめを抱きしめた

「センパイ?」

「ありがとう」


なぜかその言葉しか出てこなかった




俺にとって

最高のクリスマスに今年はなりそうだ







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