6





6

「本気デスから!」

そう言うとのだめは
自分の荷物をまとめ出した

真一は必死にそれをとりあげた

「何で止めるんデスか?
 あの電話の人と一緒にいたらいいじゃないですか!」

「だから、何のことだ!!」

とのだめの手をつかんだ

「・・・・・・あの朝
 真一くんに電話かけたら・・・・
 女の人が出て
 真一くんは隣で寝てるって・・・・
 それだけじゃありません!
 真一くんはなかなか帰ってこないし
 NYに行ってから、のだめ・・・・・
 無言電話とか・・・・すごいんですよ!
 真一くんがココに帰ってくる前にだって
 別れる決心はついた?って電話があったし・・・・・・」

と泣きながら話した

「なんだよそれ・・・・・」

「なんだよって・・・そんなの、のだめが聞きたいですよ!」

そう怒鳴りつけ
のだめは走って家を出た

しばらくその光景を呆然と理解できず

とどまっていた真一だったが

我に返りのだめをおいかけた



階段を駆け降りたのだめは


リュクサンブール公園へと走った

だが、公園の中で千秋につかまった


息切れしているのだめを

千秋は強く抱きしめた

「お前、妊婦が走るなんて何考えてんだ!」

と怒鳴った

「離してください!」

そう言いながら真一から離れようとするのだめを
さらに強く抱きしめる

「嫌だ!絶対離さない!」

そう言うと千秋はのだめにキスをした

千秋の舌がのだめの口内へと押し寄せてくる

のだめはその舌を

少し強めに噛んだ

「イテ!お前!」

と千秋が痛みでのだめの元を離れる

「なんで、キスするんデスか?
 慰めなんていらないです!
 ほっといて下さい」

そう言い歩き出すのだめの手を

千秋は力強く掴む

「いや!
 離してください!」

必死に手を払いのけようとするが

真一の力にはかなわない

真一はのだめを自分の方へと向かせると



「俺にはお前・・・・恵だけだ
 どうして俺を信じない!」


と悲しそうに言った

「のだめだって・・・・・
 信じたいですよ・・・・・
 けど・・・・
 じゃなんで・・・・・」

「のだめ!!!!」

またのだめは目の前が真っ黒になり

うずくまりそのまま倒れた込んだ

そののだめをしっかり支えながら

真一はのだめを呼び続けた


スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。