『もう遅いんですよ!!!!!』


のだめの言葉が頭の中でこだまする


「おい千秋!」

どうして俺があいつに振られなきゃだめなんだ


『俺の側にいろ』

って言ってやってるのに

「おーーーい千秋ーーーー」

そこは喜ぶところだろ!

『先輩!

のだめは先輩にそう言ってもらえて幸せデス。』

って言って俺に飛びついてくると思ってたのに

「おーーーーーい千秋!

 千秋!!!!!!!」


「あっ!峰・・・・」

「お前大丈夫か?

 ボーーーとして。」

「ああ」

「で、どーすんだ?のだめ」

「ああ・・・・

 どーしたらいいんだ?」

「どーしたらいいんだって・・・

 千秋!のだめは絶対にお前の事が好きだ。

 ソールメイトの俺が言ってんだから間違いない。

 ただ、やっぱさー、黒木君に付き合うって言った手前

 いくらのだめでも『先輩が側にいろって言うので黒木君、ごめんなさいデス』

 なんて言えるわけないだろ?

 ここはさ、じわじわと攻めていく方法でどうだ?」


「じわじわと?」

「そう、じわじわと・・・・・

 黒木君から離れていくように仕向けるんだよ!」


「どうやって?」

「そーだな・・・・・

 例えば、付き合ってるのは黒木君なのに

 お前と付き合ってるようにしか見えないように仕向ける」


「のだめに避けられてるんだぞ?俺は!」


「俺らも協力するから心配すんなって!

 とりあえず真澄ちゃんと清良に応援頼もう!

 俺は帰って作戦練るから!!

 千秋落ち込むなよ!じゅあ!」


そう言い残すとあわただしく家を出ていった



騒がしかった部屋がいっきに静かになる


ソファーに座りコーヒーを手にするが

さっきののだめの言葉と

泣いた顔が頭の中でグルグル回り口にすることが出来ない

拒絶されるなんて思ってもなかった

泣かれるとも思ってなかった

俺はいつも無邪気に俺にまとわりついてくるあいつが好きなのに


そう思うとのだめを泣かせてしまった自分が嫌になった


のだめに謝りに行こうかとも思った


でも今行ってもきっとあいつは出てこない

そしてもっと泣かせてしまうかもしれない

そう思うと何もできないでいた


 
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