皆が家に帰った後


「今日もここで泊まるだろ?」


そう言ってくれた先輩

けど

「イロイロ考えたいんで今日は帰りマス。

 おやすみなさい」


そう言い部屋を出た


家に帰り携帯を見ると黒木君から

何回も電話が入っていた




履歴から黒木君に電話をかける


『もしもし?恵ちゃん?』

「ハイそうです・・・どしたデスか?」

『今から家行ってもいい?』

「えっデモ・・・・・」

『もしかして千秋くんの部屋?』

「違いますケド・・・・・・・」

『ちゃんと話がしたいんだ。落ちついて』

「わかりました・・・・・・・」


そう言い電話を切る


なぜ黒木君に電話をしてしまったのだろう?


そう思いながら


数日前先輩が掃除してくれた部屋を

ほとんどこっちの家にいなかったせいか

ほぼ綺麗だった

けど

少し片づけながら黒木君を待った





電話が鳴る


「ハイ。」

『今から上にあがるから』

「わかりました」

電話を切り玄関のドアを少し開けて待つ

黒木君が部屋の前までやってきてそのドアを開け

部屋に入る

「遅くにごめんね」

「大丈夫デスよ・・・

 上がってください」

「うん」

部屋の鍵を閉め中へ入る

「何か飲み物入れマスね。」

「いいから、こっち来て」

と言われ腕をつかまれベッドに座わらされる




少しの沈黙の後

深いため息をし


「昨日はあんな言い方してごめん・・・・・

 でも、僕は恵ちゃんと別れるつもりはないから」


そう真っ直ぐ私を見て

そう黒木君は言った


「でも・・・・のだめはやっぱり先輩の事がスキなんデス。

 それに、先輩も・・・・・・・・・」

「けど恵ちゃん言ったよね?昨日


 『のだめ・・・黒木君も好きデスよ・・・。

 優しくて思いやりがあって・・・・・

 でもその数倍先輩が好きなんデス。

 けど・・・・けど・・・・
 
 言葉にするのは難しいんデスが、今はすごくのだめは

 黒木君が愛おしくてしかたないんデス・・・・』って


 その言葉を聞くまではもう諦めなきゃいけないって思ったんだよ?

 けど恵ちゃんの言葉を聞いて、やっぱり諦めたくないって思ったんだ。

 それに昨日は恵ちゃんから誘ったよね?」


そう言われると何にも返せない


昨日黒木君を求めたのは間違いなく私だから



「僕は傷ついても構わない・・・・・

 今は二番目でもいいんだ。

 絶対に千秋くんに負けない。

 音楽も恵ちゃんの事も・・・・・・・」


そう言いいつの間にか

私の頬へと流れる涙をぬぐう


何も話せなく答えることが出来ない私



そんな私の頭を自分の胸元へと持っていき


ずっと黒木君は頭をなで続ける




「恵ちゃん愛してるよ・・・・世界で一番・・・・・・」


そう黒木君は静かに言った























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