のだめは

この5年間何を思い

何を考え生きてきたんだろう??












あいつが住んでいるのは

町はずれの小さな家

アパルトマンではなく

ひっそりと建っている

赤い屋根の家だった

庭にはたくさんの花

ブノワさんが所有している

家を借りているらしい


門の前まで行くが決心はつかない

ため息つく

今日はもう戻ろう

ココにいるのは解ってるんだ

焦るな

そう思い立ち去ろうとすると

ジャケットの裾が引っ張られる

「?」

後ろを振り向くと

小さな女の子と男の子が

口を大きく開けて見つめている


「どうした?迷子?

 それともここのピアノ教室の生徒?」


二人して首を横に振る

どことなく誰かに似ているような気がする

「君たち日本人?」

その質問に首を縦にふると

「パパでしょ?」

そう女の子が言う

「え?」

「千秋真一でしょ?」

「あぁ・・・・・」

「やっぱりそうだ!

 だってママがいつも写真見せてくれてたもん

 ね。ひーくん。」

「うん。パパお仕事終わったの?指揮の」

「え?

 お前たちの名前は?」

「野田 響くん4歳です!」

「野田 花音ちゃん4歳です!

 どうしてパパ花音ちゃん達の名前知らないの?

 パパなのに・・・・・・・・」


「いや・・・その・・・・あっ!ママは?」

とっさに聞いたのだめの事

「ママは今お熱あってお家で寝てるの。

 でねお庭で遊んでたら、パパがいたから急いできたんだよ!」

そう笑顔で俺の手を握り言う

誰かに似てるって・・・・・・

自分に似てるんだ・・・・・・


「ね・・・・パパママの所イコ?」

そう笑顔で俺の腕を引く

連れられ家の中に入ると

片付けられた部屋

所々におもちゃが転がっている

リビングに置かれたピアノ

そして通された部屋

「ママまだ寝てるからパパしぃーだよ?」

そう言いドアを開ける

二人はのだめの横に駆け寄ると

のだめの頬にキスをする

「ん・・・ん。

 響くん?花音ちゃん?」

二人を見て

そして頭をなでる

「ママただいま!!

 あのねママ、やっと帰ってきたんだよ?」

「誰がですか?」

「パパが!!!」


嬉しそうに大きな声で言う二人

その言葉にのだめは驚き飛び起きた












 

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