電話ののだめの声を聞き

ただ事じゃないと思った

私の電話の声に

隣で寝ていたヤスも目を覚まし

私とのだめのやり取りを聞き

服を着る

電話を切り

二人で急いでのだめの所に行くと


のだめは小さくうずくまっていた

「のだめ!!!」

その声を聞き振り向いたのだめの目は

明らかにいつもと違っていた

「どうしたの?」

そう言うと私にしがみつき

子供のように声をあげて泣く

そんなのだめをあやしながら

車へとの乗り

私たちの泊まるホテルの部屋へと向かった

温かい紅茶をいれて

のだめに飲ませる

ヤスは

「二人の方が恵ちゃんも話しやすいだろ?」

そう言い外へと出て行った

少し落ち着き

真っ青だった顔色も

少しましになり

昨日の事をのだめは淡々と語り始めた


その内容に怒りでいっぱいになる

はっきりしないのだめにも腹がったったが

何よりも

千秋以外で

この人なら・・・・って思った人物が

のだめを苦しめたことに

腹が立って仕方無かった

きっと彼も苦しかったんだと思う

だからって・・・・

「のだめ・・・・朝のうちに病院行こう」

「何でですか?」

「産婦人科でアフターピルをもらうのよ

 100%じゃないけど、妊娠する確率は低くなるから」

「ホントですか?」

「うん。」

のだめに少し笑顔が戻る

「よかった・・・・」

「で?どうするの?

 彼の所には戻りたくないんでしょ?」

私の言葉に小さくうなずく

「じゃ、千秋の所に?」

そう言うと首を大きく横に振った

「ちゃんと次の公演にはでます・・・・

 けど・・・・もうやっぱり先輩の所にも戻れないですよ・・・・」

そう小さな声で言った

「本当にそれでいいの?」

「ハイ・・・・・・・・」


そう答えたのだめの声には

迷いがあるように感じた

本当は千秋の所に行きたいんじゃないの?

そう聞きたくても今ののだめに聞くことはできない

傷ついた心をまずを癒さないと

素直にもなれないと思うし

私がのだめの立場なら

『男が怖い』と思ってしまうと思ったから

「のだめ、そこのベッドで少し寝なさい。

 私が付いてるから・・・ね?」

疲れ果てた顔をしているのだめを休ませる

安心したのか

しばらくしてのだめは眠りについた

私の手を握りしめて









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