今日から二泊三日でセンパイと旅行


センパイがのだめの為に取ってくれた休み


センパイの運転する車に乗って

ブリュッセルまで



のだめ特製お弁当を積み込んで


「センパイ!そのおにぎりつめてください」

「こんなにまた作って・・・・どうするんだよ」

「えー!!だっていっぱいあった方がいいじゃないデスか!

 もし何かあって食べれなくなかったらどうするんデスか??」

「何かってなんだよ」

「んーーーと。

 センパイが道間違えてお店もないようなところ行ってしまうとか?」


そう言うと鋭い目つきでのだめを睨んでくる

「じょ・・・冗談デスよ・・・・

 でもほら、備えあれば憂いなしって言うじゃないデスか」


そう言う横でせっせと荷物を詰めている

「ほら、行くぞ」

そう出された左手にしがみつく


車に乗り込み音楽をかけながら

流れゆく景色を楽しんでいたはずだった










けど気づくと私は知らない天井を見つめていた


左手に痛みを感じる

右足も痛い・・・・・・・・



頭も・・・・・・・・


「のだめ!!!」

うっすらとする意識の中

センパイの声がこだまする



「センパイ・・・・?」

目を開け声のする方向を見ると

安堵の表情のセンパイがそこにいた

「あれ?なんで?ここは・・・・?」

自分の腕を見ると

包帯がぐるぐるに巻かれていた



微かに思い出される記憶

そう・・・・のだめはセンパイと車に乗って


そして・・・・・・・・


横の車線を走ってる車が・・・・・・・



あっ

そうだ事故にあったんだ

だからセンパイも傷だらけだし

包帯してるんだ・・・・・


「センパイ・・・左手痛い・・・・」

「あぁ・・・・

 ヒビ入ってるから、足も」

「指も痛いデスよ」

「うん。小指骨折したから・・・・・」

「え・・・・のだめピアノ弾けますよね・・・・」

「・・・うん・・・・」

そう言い静かに目を伏せた

「弾けるよ・・・・・ただリハビリは必要だし

 今までのように完璧には無理かもしれない・・・・

 ごめん・・・・・・・・・・・・・・・」


「センパイ!なんで?センパイが謝るんデスか?」

「俺が旅行になんか行こうって言わなければ・・・・」

「何言ってんデスか??

 のだめすごく嬉かったデスよ??

 大丈夫デス!

 のだめ頑張りますから!

 だから、ちゃんと治ったらリベンジしましょうね?

 旅行!!」


「あぁ」

「センパイも入院してるんでしょ?

 病室戻らないと!ね?

 のだめ疲れてるみたいなんでまた寝るんで・・・・」


「うん。

 また来るから」


そう言い松葉つえをつきながら

病室を後にするセンパイを見送り

頭から布団をかぶる

痛い・・・・・・

本当に動くの?

本当に大丈夫なんですか?

不安が胸に押し寄せてくる

涙が一筋流れた



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