海の中道にあるホテルに着く

先輩はチェックインをさっさとすませて

私の手を引きエレベーターへ

最上階の部屋へと私を連れて入る

荷物をソファーへ投げ置くと

怖い表情で私を見た

「お前本当に結婚したのか?」

「さっきからずっとそう言ってるじゃないですか」

そう言うと

先輩は自分の髪の毛をくしゃくしゃにしながら

ソファーへ勢いよく座った

「なんで・・・」

頭を抱えながら

溜息を吐く


「冗談だって思ってた・・・・

 あいつに頼んだんだと・・・・俺が来たら結婚しているふりをしてくれって

 俺がお前を抱きしめていても、あいつ顔色ひとつ変えなかったから・・・・・・・・・・」

「ごめんなさい・・・・・・・」

「お前は・・・やっぱもういい・・・・・」

「もういいって何なんですか?」

沈黙が流れる

「だってもう、どうしようもないだろ?

 結婚してるんだったら・・・・・・・・・」

「そうですね・・・・。だったらもうのだめ帰りますから・・・

 いいですよね??」

そう言ってもこたへは帰ってこない

「もういいです。

 先輩さようなら・・・今度こそ本当に」

「まて!」

「なんなんですか?」

「やっぱ無理だ・・・・

 どんなに納得しようとしても納得できない・・・・・・

 お前は、俺の事が好きなんじゃないのか?

 だからあいつのこと好きかって聞いても答えられなかったんだろ?」

「ち・・違いますよ!!」

「じゃ何で目をそらす?」

「・・・・・・・・・・・・」

「俺はやっぱり納得いかないし、もうお前を手放すつもりはない。

 不倫になろうが、略奪になろうがそんな事構わない

 俺がお前といたいから帰るな・・・・」

そう言い私の鞄を奪う


その言葉が嬉しくて仕方無い私は

思わず先輩に抱きついていた

会えない時間もずっと私は

先輩の事ばかり考えていた

ターニャからたまに来る

先輩情報を聞きながら

自分がそこにいるかのように

先輩の日々と自分を重ねていた

先輩と二人で夢見ていた日々を

思い描きながら

「・・・・・・・・・そうですよ・・・

 のだめはずっと、ずっと今も変わらず先輩の事が好きなんですよ」

そうかすれた声でいった

 
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