RRRRRRRRRRRRRRRRRRR

お約束かのように

電話のベルが鳴り響く

「・・・・・・・・」

静かな部屋の中を

その音だけがこだまする

先輩は不機嫌そうに電話に出た

「はい!」



「なんなんだ!は?

 ・・・・・・・いるけど??」



「は?ちょ、まて!」

ピンポーーーーン

その言葉と同時に部屋のベルが鳴る

「クソ!のだめそっちのソファーにいろ!」

そう言いながら少し乱れていた私の服を整える

ドアのあく音と同時に

「千秋今日は朝まで飲もうぜ!!!」

という懐かしい声

「峰君!!」

「おーーーおーーーのだめーーーー!!!」

そう言いお互い抱き合った

「会いたかったぞ!やっぱり来てたんだな今日。」

「ハイ峰君も相変わらずで」

「恵ちゃん」

「あ!黒木クン

 ターニャ・・・・」

「のだめ・・・・」

「なんだ!お前ら再会して早々いちゃついてたのか?」

「ち・・・違いますよ・・・

 のだめ、実はもう人妻ですし・・・

 そんなはずないじゃないですか・・・ねぇ?ターニャ?

 あっ・・・・・・・・」

「のだめが人妻?え?」

わけの分かってない峰君

そしてバツの悪そうなターニャ

「ターニャ??」

「ごめん。ヤス。

 千秋も私ずっとのだめと連絡取ってたの」

静まり返る部屋

重い空気

「まー・・・とりあえず・・・飲まないか??

 せっかくみんな再会したんだし」

相場お盛り上げようとする峰君

「そ・・・そうだね・・・」

そう言いなんとかしようとする黒木クン

「あ・・・・のだめ、そろそろ帰ります・・・・

 みんなに会えて嬉しかったです

 智くんも待ってるんで」

そう言い入り口に向かう私の腕を先輩がつかむ

「先輩?」

「ごめん!ちょっと出かけてくる」

そう言い私の腕をつかんだまま歩きだした

駐車場に向かい車に乗る

「先輩??

 どこ行くんですか?」

私が何を聞いても答えない

先輩は電話を取り出し

電話をかける

「ターニャ悪い。

 後でのだめの家に電話して、のだめ酔いつぶれたから今夜は泊めますって言っておいてくれ。

 明日の帰りも遅くなるって

 みんなで出かけるからって言っておいて

 ごめん・・・頼んだ」







私は・・・・・降りようと思えば

車から降りれたはずなのに

そのままシートベルトをし

先輩の助手席に座ったまま

電話が終わるのを待っていた

電話を切ると

車は無言のまま走り出す



智くんが頭の中でチラつくが

それを消すかのように流れる景色を眺めていた






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