久々に真一くんの腕の中で目覚める朝


みーちゃんの泣き声が目覚まし代わり


けど実際はあんまり眠れていない

彩子さんの言葉がずっと頭の中で

まわっていて眠れなかった



本当に私は真一くんと一緒にいていいのか

ずっとずっと考えてしまった




みーちゃんを抱っこして

ミルクを作ってると

「おはよう」

そう言い真一くんが近付いてきた


「おはようございます」

「美音抱くから」

そう言い私の腕にいる

みーちゃんを抱きあやす


私がずっと夢見ていた風景がそこに会った


真一くんがいてみーちゃんがいて


本当にこの瞬間幸せだと思った

けどすぐにまた彩子さんの言葉が

私の頭を駆け巡る



去年私が体験した苦しみを

きっと今彩子さんが感じていて


私には支えてくれる人がいた

けど彩子さんは?


そう思うと子の幸せを素直に喜べない

「のだめ?」

ボーとしている私に真一くんが声をかけてきた

「あ!ごめんなさい。

 寝てました・・・・」

そう言いながら

真一くんに哺乳瓶を渡す


「これでいいのか?」

慣れない手つきでみーちゃんを横抱きにして

口元に哺乳瓶を持っていく


私はみーちゃんの首元にガーゼのハンカチをかけ

二人でミルクを飲むみーちゃんを見ていた


ちらっと真一くんを見ると

今までに見たことのないような甘い顔で

みーちゃんを見つめていた

ビーーーーーーーーーーーーーーー

玄関のベルが鳴る

「はーい!」

あわてて玄関先に行くと

「コウクン!」

「昨日どうなった?

 あ!」

中にいる真一くんに気づく

「どうも・・・」

そう不機嫌そうな真一くんに

「おはようございます」

とバツが悪そうにコウクンは挨拶をした


「大丈夫そうだな・・・・

 じゃ俺行くから・・・・・・」

「ハイ・・・

 あっ!雅之パパに明日行きますって伝えといてください」


そう言いドアを閉め

真一くんの元へと戻る


明らかに機嫌が悪い

「ナニ怒ってるんデスか?」

「別に・・・・・・・」

「お前・・・・あいつとどーなってるんだ?」

「コウクン???

 やだ!真一くんコウクンは今ちゃんとお友達ですよ!

 やきもちですか?」

そうげらげら笑ってると

真一くんは赤くなりながら

「あぁ」


と言った


「どうしたんですか?」

「ん?」

「今までなら『やきもちなんて焼くか!この変態!!』っていってましたよ?」

「・・・・・・・・・・

 またお前がいなくなるのは嫌だから・・・・・・・ちょっとは素直になろうと

 努力してる・・・・・・・・・・・・」


そう照れくさそうに真一くんは言った





















スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。