美音との生活が始まり

なんだかんだとコウくんもお手伝いをしてくれて

その生活が当たり前になりつつあった


3人で出掛けると必ず親子に間違えられて

そんなとき

少し複雑そうな顔をするコウクンを

私は気付かないふりをしていた




そして

真一くんとの約束の日


1月20日その日が来た


朝からコウクンは

待ち合わせ場所に行けと

何度も私に言ってきた


それでも

頑なに私は

「来てないかもしれませんから」

「みーちゃんがお昼寝してますし・・・」


そんな事を言いながら

過ごしていた








そして今


真一くんが目の前で

みーちゃんを抱っこしている

あんなに拒んでいたのに


真一くんの抱っこが気持ちよかったのか

みーちゃんはすやすやと今

寝息を立てている

その顔をいとおしそうに見つめる真一くん

それだけで

私は幸せだった


「のだめ

 俺に少し時間をくれないか?」

「え?」

「正直に話すと、昨日俺はずっとあの待ち合わせ場所で待っていた。

 けどお前は来なくて

 彩子がもうお前の事は諦めようと迎えに来たんだ」

「彩子さん・・・・・」

「あれからずっと彩子は俺の事を支えてくれていた

 だから、お前が来なかったから

 彩子にプロポーズをしたんだ・・・・・・

 けど、お前に会ってやっぱりお前といたいと思ったし

 それに・・・美音も・・・・」

「真一くんあれからずっと、彩子さんと一緒にいたんですか?」

「ずっとではない!たまに相談に乗ってもらってただけだ。

 彩子もお前のことをずっと探してくれていた・・・・・・・・。」

「でも真一くんのそばにはいたんデスよね・・・・?」

「あぁ・・・・・・・・・・」

「なのに、のだめに会いに来たんですか?

 なして、そげな事ばしゅると?」

「ちゃんと聞け!

 のだめ、俺はあれから毎日お前のことだけを思っていた

 お願いだもう一度チャンスをくれないか?

 美音のためにも」

「みーちゃんのために?」

「そう美音の為に」




その言葉に私は小さくうなずいた









そして真一くんは家まで送ってくれた


その間もずっと真一くんに抱かれ

眠っているみーちゃん

人見知りをするこの子が

初めて会った真一くんに

抱っこされても泣かなかった



部屋に入り

ベッドにみーちゃんを真一くんはそっと下ろす

そして寝ているみーちゃんの頬を頭をなで

おでこにキスをした

「本当にかわいいな・・・・」


そう言いながら


「真一くん何か飲みますか?」

「じゃコーヒー。」


そう言われコーヒーを用意する

向い合せに座り

何も言葉を発さないまま

真一くんはコーヒーを飲み終えると

「また明日来るから・・・・・・」

そう言い帰って行った






それと同時にみーちゃんが泣き始めた









 


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