車の中

会話もなく音楽だけが

車内に響く

目も見れないし

さっきのは?と聞く勇気もない

だってまたセンパイに

事故だって言われたら?

それこそもう立ち直れない

でも・・・

センパイから進んで

のだめにキスしてきたし

これは事故でないはず・・・・

けど・・・・

でも・・・・・




そんな思いを頭の中でめぐらせていくうちに

車はホテルに着いた

無言で開けられる扉

車から降り

センパイの後ろを歩く


「ちあきのだめ!!!」

センパイの先から峰君の声

「どこ行ってたんだよ!

 そろそろ天文台行こうぜ!」

「あぁ。

 のだめ、寒くなるから上着持ってこい」

「ハイ。」

やっぱり目が見れない

自分の部屋へと向かいながら

まだ頭の中ではさっきのシーンがリピートされてる


ふと目線を上にすると

私の部屋の前には黒木君がいた

「恵ちゃん・・・」

そう言い駆け寄ってくる黒木君

「あ・・・」

「どこ行ってたの?千秋君と」

「えっと・・・」

「何かあった?」

「何もないデスよ・・・・」

「ならいいけど。

 恵ちゃんさっきのこと怒ってる?」

「え?」

「キスのこと」

「あ・・・・・」


その瞬間また先輩の唇の感触が甦る

顔がほてるのがわかった

うつむきほほを抑える

「やっぱり、千秋君と何かあったでしょ?」

「何もないですよ!」

「嘘だ・・・・

 僕は恵ちゃんのことずっと見てたんだよ?

 それぐらいわかるよ

 千秋君にキスされたの?」


そう唐突に聞いてきた黒木君の質問に

答えれず

私はうつむいたままでいた


「ごめん・・・・

 また、帰ってきたら話そう。」


そう言い残し黒木君は走り去って行った



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