しばらくすると

赤ん坊は寝てしまいのだめは

そっとクーファンに寝かせた


「おやすみなさい」

そう言い赤ん坊のおでこにキスする

その姿を俺は楽譜の隙間から見ていた


「センパイ」

急に呼ばれて体がビックと反応する

「な・・・なんだ?」

「コーヒーでも淹れましょうか?」

「ああ」

そう言うとニコッと微笑み

のだめはキッチンへと消えていった

フーと少し息を吐く

俺が見てたことばれたかと思った

まぁ・・・

別にばれても問題はないんだが・・・・・


「センパイお待たせしました」

そう言いのだめがこっちに来てすぐ買った

おそろいのマグカップを運んできた
(俺は嫌だったのに半ば無理やりおそろいにされた)


そしてちょこんと俺の横に座り

コーヒーを飲みはじめる

俺の好みはもうすっかり覚えてしまったようで

砂糖の数などを伝えなくても出てくる


「お前本気だったんだな?」

「何がデスか?」

「先生になりたいって・・・・・」

「え?」

「子供の扱いなれてるから」

「そうですか?」

「あぁ、ビックリした。」

「なんか照れます・・・センパイに褒められるなんて」

そう照れ笑いをする

「あれだったら、子供ができても

 子供の世話はお前に任せてだいじょうぶそうだな・・・」


「え?

 センパイ今なんて言いました?」


何気なく出た言葉を

のだめが聞き返したことによって

頭の中で巡らせた


 『あれだったら、子供ができても

 子供の世話はお前に任せてだいじょうぶそうだな・・・』

顔が一気に赤くなる

「イヤ違う!」

「センパイ、子供の世話はお前に任せて大丈夫そうだなって言いましたよね?」

「行ったけどそんな意味じゃない!」

「何言ってんですか!のだめはセンパイの為なら何人でも産みますよ」

「何言ってんだ!!」

「何言ってんだって・・・・センパイが言ったんじゃないですか!」


何を言い出すんだ・・・こいつは


俺が何でこんなやつと結婚して子供なんて・・・・・


「ねぇセンパイ」

そう言い俺の腕にからみついてくる

のだめを突き飛ばす


「もー!!!!ナニすんですか!!!」


その声に驚いたのか

赤ん坊が大きな声で泣き出す

「あっ!」

そう言いのだめは慌てて抱き上げる

「ゴメンナサイ。

 びっくりしましたよね?

 大丈夫。怖くありませんよ。

 おりこうさんデスね。」


そう言いながらあやす

その姿を俺はまたボーーーと見ていた








この後まさかのだめと付き合い

結婚するとは思ってもいなかったあの頃


でもきっと


あの頃から俺は


あいつのこと好きだったんだろうな・・・・・・・
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