ついた場所は

函館・・・・・・・






そう言えばずっと前真澄ちゃんからもらった絵葉書を見ながら


センパイに言ったことを思い出す


『先輩!今度日本に帰ったら函館行ってみたいデス!!

 美味しいものいっぱいらしいデスよ。

 ほら夜景もきれい』



覚えてくれてたんだ・・・・・・


そう思うと胸が熱くなる


函館山のロープウェイ乗り場までタクシーで行き

そして乗り込む

夏と言う事もありもう夕方6時を回っているけど

空は明るく

真澄ちゃんの送ってくれた絵葉書みたいではないけど

光をともさない街並みを見下ろしながら

上へ上へと向かっていく


展望台に着くと

少し冷たい風が夏がもうすぐ終わっていくことを告げていた

ノースリーブのワンピースだけの私は

その風に体を震わせた

すると

何も言わずに先輩は自分の着ていたジャケットをかけてくれる



「・・・・・・・ありがとうゴザイマス。」


そっぽを向き

ぶっきらぼうにそう言った


「のだめ・・・今日はごめん。」


「なんで、のだめが今日がいいかわかっってないのに

 ごめんなんて謝らないでください」


「今日記念日なんだろ?」


「知ってたんデスか?」


「俺じゃなくて結衣子に言われた・・・・

 『今日真にいちゃまとのだめちゃんが付き合い始めた日なんでしょ?

  のだめちゃん今日真にいちゃまとデートするってすごく嬉しそうだったよ!

  なのに、肝心の真にいちゃまが忘れるなんて・・・・・』って」


「・・・・・・・・・・・・・」


「俺、お前に甘えてるよな。

 何でも理解してくれるはずだって

 そのせいで別れそうになったことあったのに

 本当にごめん

 で・・・そのお詫びと言うか・・・・お前来たがってたからさココに

 
 それ思い出して


 2泊しか出来ないけど2人で旅行もしたことないし・・・・

 いいかなって 」



「・・・・・・・・・・・・」


「のだめ?」


「仕方ないデスね・・・・

 許してあげますヨ。

 その代り美味しいものいっぱい食べさせて下さいね」


そう言い先輩に微笑みかけた


その顔を見てホッとしたような先輩が


「ああ」


と言い優しくうなずいた







END
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