最近のだめの周りは騒がしい・・・・・
「恵ちゃんいつも断ってるけど、大変そうだよ。
この間なんか、『のだめの彼氏は君なのか?』
って、4.5人に聞かれたんだよね
だから、恵ちゃんの彼はマルレの指揮者だって言っておいたから
千秋君気をつけた方がいいよ」
黒木君がオケの練習のあと何気なく言ってきた
「ふーーん。」
「えっ?千秋くんそれだけ?
心配じゃないの?」
「別に・・・・・・」
「余裕だね」
余裕・・・・・・・・
周りからはそう見えるのかもしれない
話によると
『のだめ、今日ランチにいかないかい?』
『明日デートしないかい?』
と常に男が付きまとってるらしい。
ターニャからも話には聞いていたが
あんまり気にはしていなかった
いや
気にしないようにしていた
けど、黒木君にまで言われると
流石に危機感を感じる
のだめは多分
いや絶対男側の下心なんかには
気づいてないはずだ、、、、
「ご飯おごるよ」
なんて言われたら
「本当デスカ?
ありがとうございます!
あっ!のだめ、お肉が食べたいデス!」
なんて言ってついて行きそうだ
そしてそのまま・・・・・・・・・・・
ってなことにだってなりかねない。
そう思うと居てもたってもいられず
コンバトに来ていた。
「あっ!先輩。」
俺の姿を見て嬉しそうに走り寄ってくるのだめ
そして俺に抱きつき
「先輩どしたんデスか?」
「いや。お前の通ってる学校ってどんなところか見たくて。」
「そーなんデスか?
でも嬉しいです。『今から迎えに行くから』ってメール。
あーーー。のだめ先輩に愛されてるなって実感しちゃいマシタよ。」
「何言ってんだ、それよりもうレッスンはいいのか?」
「はい」
「のだめ!!!」
遠くから男の叫ぶ声が聞こえた
「あーウィル!」
走り寄ってきた男は俺を睨みつけて
「この男は誰?のだめ」
「あーーー。ウィルははじめましてデスね。
こちら、のだめの彼で千秋真一くんです。
マルレの常任指揮者なんですよ!」
「はじめまして」
そう言い俺が手を差し出すと
そのウィルと言う男は力いっぱい俺の手を握ってきた
「はじめまして」
笑顔がお互いひきつる
俺の手を離すとにやりと笑いながら
「のだめ、明日のランチの約束忘れてない?」
「ハイ。大丈夫ですよ!」
「じゃ明日待ってるから。」
「ハイ。」
そう言いのだめのほっぺに
俺の目を睨みながらキスをした
走り去るそいつににこやかに手を振るのだめ
「オイ!」
「何デスか?」
「何キスされてるんだ!」
「キスって・・・・・あれはあいさつじゃないデスか!!!
何先輩怒ってるんデスか??
先輩もRUIとしてたくせに・・・・・・・・・・」
「う・・・・・・」
言われて思い出す。
あいつもあの時同じような気持ちだったんだな
はじめて感じる嫉妬
「あの時はごめん・・・・・・」
「わかればいいんデスよ」
そう言い少し不機嫌そうに俺の前を歩きだすのだめ
「恵・・・・・・」
「えっ?」
ビックリした表情で振り向く
そう言えば
今まで一度も読んだことのなかったな名前で
のだめに近づき抱きしめキスをした。
舌を絡め息ができないようなキスを
「千秋くん!恵ちゃん!!!」
黒木君の叫び声で我に返り
のだめを自分から離す
真っ赤になりうつむく黒木君に
「いや・・・これは・・・・」
と必死にごまかそうとする俺に対して
のだめは嬉しそうに
「のだめとっても幸せデス。真一くん」
と飛びついてきた
それから数日後
「千秋くん。
あれから、恵ちゃんをランチに誘ったりする男はいなくなったけど
恵ちゃんを見るたびにすすり泣く男が増えたんだよ。」
その言葉を聞き
俺は少し安心した。
たまにはこーいったマーキングも必要だな
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