「先輩今日は早く帰ってきてくださいね!」
電話からのだめの明るく弾む声が聞こえる
「どうしたんだ?」
「それは帰って来てからのお楽しみデスよ」
そう言われて早めにリハーサルを済ませて家路に急ぐ
『お祝いにシャポンを買ってきてください!』
と言うメールがきていたので言われたとおりに買った
お祝いって言うんだからきっといいことに違いない
「ただいま」
扉を開け入ると
パーーンとクラッカーがいくつも鳴り響いた
「おめでとーーー!」
そう言うのは
ターニャ・フランク・ルイ・黒木君そして
「母さん!!!」
「んふふ。」
「何があったんだ?
何で母さんまで!!!」
「それはちゃんとのだめちゃんから聞きなさい!」
奥のソファーで横になっているのだめ
「なんだ・・・あいつ体調悪いのか?」
「うん・・・まぁね・・・・・」
と皆でニヤニヤ笑いだす
「なんなんだよ!くそ・・・・」
のだめへと近づきそっとソファーの前にしゃがみこむ
「のだめ・・・どうした?」
そう言いながら髪をなぞると
「先輩どいて・・・・」
と言い俺を突き飛ばし
トイレへと走り込む
「おい!」
「先輩肉のだめ無理です・・・・どっかやって」
「どっかやれって・・・・・お前が買って来いって
おい!大丈夫か???」
扉の向こうで嘔吐するのだめの苦しそうな声が響く
「真一とりあえずお肉向こうに持っていくわ」
そう言われ母さんに渡し
のだめが出てくるのを待つ
ようやく出てきたと思ったら俺に抱きついた
「体調悪いのか?
ベッドで休むか?」
「大丈夫デス・・・・。
あーーーよかった先輩の匂いは大丈夫デス」
「何言ってんだ?」
体調悪くても変態は健在なのか・・・・
「真一クン。
今日ですね、ターニャと征子ママとお茶してたんデス。
そしたらのだめ、ケーキ食べたとたん急に気持ち悪くなったんデスよ。
そして吐いたりして、征子ママとターニャが病院に連れてってくれたんデス」
「うん。薬もらったのか?で・・・お祝いって・・・・?」
「ムキャーーーーーーー!!!!まだわかんないんデスか????
本当先輩って鈍感なんですから!」
「鈍感ってお前!!」
「真一くん・・・のだめ妊娠しました。」
「えっ???????」
「だから!のだめのお腹の中に赤ちゃんがいるんデス。
のだめと先輩の!だからしかっり働いて下サイ!
のだめと赤ちゃんの為に!」
のだめはさらにぎゅーーっと俺にしがみつく
「えっ・・・・・」
周りを見回すと皆がニヤニヤと笑ってる
どうしていいかわからなくなる
俺の子供・・・・・・
「のだめちゃんつわりが始まってるみたいなの
だからお肉の匂いがダメみたい。」
そう母さんから言われてさっきのことと結びつく
「で、どうだって?」
「今4か月てところ見たいよ」
「順調だって先生が言ってました。
もうね、心臓も動いてるんデスよ!二人とも」
「二人とも?」
「真一、双子みたいよ」
「え!!」
「そーなんデス!双子なんデス!
征子ママと、男の子と女の子だったらいいのにねって話してたんデスよ
だから先輩お仕事、今まで以上に頑張ってください!」
そう言うとのだめは俺を見つめてほほ笑んだ
予想していなかった報告に俺の顔はきっと緩みぱなしに違いない
家族が増えるという喜びに
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