『真一くんへ
のだめ嘘つく真一くんなんて大嫌いデス。
家出します! 』
マルレのリハーサルが終わり
携帯を見てみると
のだめからの怒りのメールが入っていた
「はぁ、、、、」
大きな溜息が漏れる
「千秋くんどうしたの?」
「黒木くん」
青ざめた俺を見て只事じゃないと思ったのか
心配そうに近づいてきた
「恵ちゃんと何かあった?」
「まぁ....
俺が悪いんだけどな」
「話なら聞くよ」
「ありがとう」
そう言うと客席に座り話し出す
「RUIと夕飯食べに行ったんがばれたんだ」
昨日の事
朝RUIから電話があり
『相談したい事があるから、夜時間作ってもらえない?』
と言われ、心よく引き受けた
ただのだめに
RUIと会うと言うと
きっとまたギクシャクすると思って
「今日は仕事で遅くなるから、ターニャ達とご飯食べろ」
って嘘をついた
それがのだめにバレた
ターニャ達と食べるなら
家かいつも行く店だからと思い
少し離れた店にしたのに
何故バレたのかもわからない
そう話すと
バツが悪そうに黒木くんが話しだした
「その店に実は僕達もいたんだ。
ターニャとフランクも一緒に。
声かけようって、恵ちゃんに言ったんだけど
『お仕事デスから、声かけちゃ悪いんで』ってニッコリ笑ってたのに」
「黒木くんそれ何時頃の話?」
「えっと19時頃かな?
その後すぐ、恵ちゃんは帰ったんだよね」
昨日のだめから
『今ドコにいますか?』
とメールがきたのは19時半頃
俺は『マルレの事務所』だとメールを返した
「そーいう事か」
「恵ちゃんの行きそうな所、心当たりないの?」
「いくつかは、、、
連絡してみるよ。ありがとう黒木くん」
黒木くんと別れ
携帯を取り出すと
新たにメールがきていた
『きょうは君の変態ちゃんと、デートさせてもらってるよ
なかなか可愛いよね。胸も大っきいし!
君も浮気したみたいだし、変態ちゃんお持ち帰りしても
責める資格ないよね』
と言う文章と共に酔いつぶれてるのだめの写メが送られてきた
「松田さん!」
思わず声が出る
写真を見て二人がいる場所の検討はついた
コートを手にとり
俺は車へと走った
しばらく車を走らせ着いたのは
パリで初めてのだめと二人で食事したレストラン
「Bonsoir」
店に入ると笑顔で出迎えてくるスタッフをムシして
奥に座っている
のだめと松田さんの席へとむかった
「のだめ!帰るぞ」
そう言いのだめの手を取る
「なんだもう、場所わかっちゃったの?」
と笑いながら松田さんが言ってきた
「のだめはかえりまセン!
離してください!」
と手を払いのけられる
むかっときた俺は、お金を置き
のだめを肩に抱え上げ店をでた
「離してください!」
と俺の背中をバンバン叩きながら暴れるのだめを車に乗せ
車を走らせる
不機嫌そうな顔でのだめが窓の外を眺める
とあるカフェの前で車を止めると
のだめを連れて降りた
そんな俺等の姿をみて
RUIが走ってくる
その姿をみてのだめは逃げ出そうとしたが
俺がしっかりと手を繋いでいた為逃げる事ができず
下を向き涙を流しだした
「のだめ?」
「別れ話なら、RUIがいないところで聞きマス」
「誰が別れるなんて行った?」
「この状況でそれ以外になにがあるんデスか?」
走りよって来たRUIが息を切らせながら
「のだめさん、ごめんなさい!
昨日は千秋に、フランクの事で相談にのってもらってたの」
「へ?フランク?」
「実はね、私フランクの事好きになっちゃって
千秋に相談にのってもらってたの。
でね、千秋のおかげで今日告白して付き合う事になったんだ」
「そーいうこと」
「じゃ!なんで先輩嘘つくんデスか?
仕事だなんで、、、、、」
「お前が、ヤキモチやくから」
「のだめさん本当にごめんね。
のだめさんの気持ちも考えずに!」
そう言いRUIはフランクが待ってるからと
足早に去って行った
「のだめごめん。
嘘ついて。
もう嘘つかないから」
そう言うとのだめは
「わかりました。
今回だけデスよ!
次はありませんカラね」
と言い微笑んだ
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