結婚してからはじめての帰国

のだめと共に大川へときていた

相変わらずの歓迎ぶりにも少し慣れて


この空間も少しずつ居心地の良いものになってきた


今日は朝早くから

のだめがバタバタと忙しそうにしている

卒業以来はじめての音高の同窓会らしい

なのに

なぜか俺も参加させられる


のだめの友人が俺も連れて来いと言ってるらしい

ようやく身支度を整えたのだめは

俺の前でくるりと周り

新しいワンピースを披露した


「先輩どデスか?」


「馬子にも衣装」


お決まりのセリフを言うと

嬉しそうに俺に抱き着いた

「おい!気をつけろよ」


「これぐらい大丈夫ですよ!」

妊娠してからも相変わらずなこいつの行動に

いつもハラハラさせられる。

「じゃ行きましょうか?」

そういい呼んであったタクシーへ乗り込む

福岡市内のホテルに着くと

もうすでに受付が始まっていた


「のだめ!」

そう言い近づいてくる何人かの友人達に囲まれ

嬉しそうに話すのだめ


俺の存在に気づいた一人が


「のだめ!もしかしてのだめの?」

「バイ。のだめの旦那様デス」

「本当に千秋真一と結婚したとね?

おめでとう!幸せ?もしかして・・・」

のだめのお腹をみて問いかける


「今6カ月なんよ。

とっても幸せデス」


「おめでとう」


と祝いの言葉を受け嬉しそうに微笑む


目線を感じ降り向くと


そこには数年前会った

のだめの元彼"こうくん"がいた

俺の方に歩み寄ってくる

「結婚したんだ」

「ああ」

のだめを愛おしそうに見つめる

そいつがふと淋しそうに笑った


「幸せそうでよかった

結婚おめでとう。いつまでも幸せに。」

「ありがとう」

そう言い握手を交わし去って行った

その姿に気がつきのだめがやってくる

「さっきのこうくん?」

「あぁ」

「ナニ話してたんデスか?」

「別に」

そう言いのだめの手を取り会場の中へと歩きだした




















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