コンクールも無事に終わり
俺は優勝してそして
またしばらくの別れの時が来る
列車のホーム
今度見送るのは俺の番だった
「センパイ。
離れてても、浮気しないで下さいよ」
「あぁ」
名残惜しくつながれていた指がほどけて
のだめは列車の中へと吸い込まれていく
のだめの席の位置へと進む
「ちゃんと、ピアノ練習しろよ」
そう呼びかけうなずくのと同じとして
列車は走り出す
側に居てやりたい
俺も
あいつの側にいたい
その思いで押し潰れそうになる
けど
少しの間だけの我慢だ
数か月後
無理やり連れていかれた
シュトレーゼマンの世界公演が終わり
俺はパリにいた
荷物は全部後で届く
「あっ、母さん?」
『真一?』
「俺パリのアパルトマンに引っ越しするから」
『え?部屋はどうするの?』
「あ・・・・のだめと一緒に暮らすから大丈夫。」
『え?』
「じゃ」
電話を切りあいつのもとへと急ぐ
あいつ・・・・
びっくりするかな?
泣いて喜ぶだろうか?
ポケットには赤いルビーのペンダント
あいつへのおみやげに・・・・
END
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