昨日の夜はあまり眠れなかった
先輩のこと
黒木君のこと
もう一度よく考えて
本当にこれでいいのか迷った
けど
やっぱり離れるということにしかならなかった
身支度を整えて
家を出て鍵を閉めていると
先輩が部屋から出てきた
「おはよ」
「おはようございマス」
「いまから?」
「ハイ。行ってきマス。」
「のだめ!大丈夫か?」
「大丈夫デスよ」
そう言い笑顔で手を振った
待ち合わせの場所までも
頭の中はフル回転で色々なことを考えてた
いつ話そうか
どう言おうか・・・・・・・
昨日も考えたけど答えは出ない
予定より早く着き
テラスの席で黒木君を待つ
私の姿を見つけ慌てて駆け寄ってきた
「ごめん待った?」
「のだめもさっき来たところデスよ。」
そう言うとホッとしたような顔をして
私の横に黒木君は座った
二人でカフェラテを飲みながら
音楽のことそして
色々なことを黒木君と話した
移動をすることになり
向かったのはプラネタリューム
少し倒れる座席
満天の星空が作り出されるこの空間
平日の午前中と言う事もあり
来ているのは私達ともうひと組だけだった
「キレー」
思わず声に出る
「本当だね」
そう言い黒木君は私の手をつなぐ
もうすぐ
タイムリミットが来る
私の頬には
この素晴らしい星空への感動と
これから起こることの悲しさで
涙にぬれていた
プラネタリュームが終わり
泣いていた私を見て
「綺麗だったもんね」
そう言いほほ笑み
黒木君はハンカチを差し出してくれた
「ありがとうゴザイマス」
「これからどうしよっか?」
「ゆっくりお話しできる所ないデスかね?」
「じゃ、お昼ごはんも兼ねてどこかお店に入ろうか?」
「そうデスね。あっ!そうだこの間先輩に・・・・・
あっ・・・ゴメンナサイ」
「いいよ。気にしないで。
千秋くんに?」
「ハイ。先輩に連れて行ってもらったお店個室もあっていい感じなんデス
ごはんもおいしいし!そこに行きませんか?」
「いいね。
じゃあそこにしよう」
「ハイ」
そう言い私達は手をつないで歩きだした
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