今日は皆この古城へ泊まる

馬車での散歩を済ませた二人は

先輩の父の部屋へと向かった


大きく息を吸い
ドアをノックする

ドアが開く


長い沈黙


のだめはぎゅっと
先輩の手をつないでいた


「・・・・今日は来てくれてありがとう・・・・
あと演奏も・・・」
緊張したおもむきの先輩から
やっと言葉がこぼれ落ちる

「あぁ」


「まさか来てくれるとは思ってなかった」


「あぁ・・・・」

「それから、こいつが恵。
きちんと紹介してなかったから」

「よろしくお願いします」

紹介されあわててのだめは頭を下げる

「じゃ、また夕食のときに」

「あぁ・・・・」

のだめはぺこりと会釈し
先に歩きだした先輩の後を追った


「真一!」

その声に先輩は大きく振り返った

そして
「彼女を幸せにしてやれよ
そしてお前も幸せに」

と先輩のお父さんが
小さく投げかけた


「あぁ、ありがとう」


そう言うと
先輩はのだめの手を 強く繋ぎ歩みだす

先輩の目は少し涙目になっていた


「先輩
よかったデスね」

「うん」



そういうと歩みをやめ

のだめを強く抱きしめた



・・・・・11へつづく・・・・・
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