足が震える

「恵・・・・・・・・」

「どして?」

「帰ろう」

私は首を横に振った

「帰りません」

震える声の私に笑顔を向けながら

智くんは私を無理やり抱え車に乗せた

どうしてあの時ドアを開けてしまったんだろう

車に乗せられ

腕を縛られる

「恵ごめん。

 こうしないと恵逃げちゃうから」

そう言い後部座席のドアを閉めると

車は走り出した

「なんで・・・こんな事するんですか?」

「なんでって、恵はまだ俺と結婚してるんだよ?

 自分の妻を迎えに行っただけじゃないか?」

「智くん・・・・・・・どうしたんですか?

 こんなの智くんじゃないですよ??」

泣きながら言う私に智くんは冷たく言った

「こんな俺にさせたのは恵だろ??」

その言葉に私は何も言えなくなった

「恵言ったよね?

 俺と一緒にいるって

 好きだって・・・・・・・

 だから一緒にいよう。

 誰にも邪魔されないところに行こう」

そう静かに言った

私の体は智くんへの恐怖から

体が凍りついてい動けないでいた



数時間車は走り

山の中にある1件の家につき

智くんは私を優しく抱き上げ

その家へと運んだ


そして腕のロープを取り

私を抱きしめる

「恵ごめんね」

そう耳元で囁き

首に唇を這わせる

「や・・・」

「嫌なのは知ってるよ。

 俺じゃなく彼がいいんだろ?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「でも、ひとをこんなに傷つけておいて

 自分たちだけ幸せになるなんて無理なんだよ?」

「どうして・・?」

「どうして?俺が恵の事好きだからだよ。

 絶対だれにも渡したくないんだ

 だから・・・・・・・・・・」

そう言い重なった唇は

前回とは違い優しいものだった

短く数回キスをし

そして私の口内を侵しはじめる

「ん・・・・・ん」

逃げる私を捕まえとらえながら

どんどん深くなっていく

離れた唇からは

どちらのものか分からない

銀色の糸が伸び切れる

そして

智くんの目からは涙が流れていた








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