夕方携帯がなる

「はい・・・・・・はい私です。

 え?はい・・・・大丈夫です。お願いします」


「どしたんデスか?」

「いや・・・・ホテルから電話があって・・・・」

「?」

「俺の部屋はもうチェックアウトしたんだけど、彩子の部屋がまだなんだ。

 昨日からルームメイクに入れてないって連絡があって・・・・・・・・」

「彩子さん?帰ってないんですか?」

「わからない。」

「真一くん行かなくていいんデスか?」

「あぁ・・・中途半端に関わるのは良くないだろ?」

そうは言ったが

少し不安はある

でも彩子も大人だ大丈夫だろう


そう思っていた・・・・・・・・・・・・


再び携帯が鳴る


「はい・・・・え?

 わかりました!すぐ行きます!」


「真一くん??」

「彩子が救急車で運ばれた!」

「え?大丈夫なんですか?」

「わからない・・・・

 俺・・・行かないと」


「もちろんです。

 あ!のだめも一緒に行きます」

そう言われた瞬間

俺はホッとしていた

行くなって言われたらどうしようと思ったからだ

「急いで支度しますね・・・・」

そう言い美音の荷物などをまとめる

「おまたせしました」

その声と共に俺は美音を抱き

のだめの手を取り

電話で聞いた病院へと向かった





病院につきホテルの人と落ち合い状況を聞く

まだ検査中で詳しい事はわからない

そう教えてくれた

お礼を言いまた報告することを伝え

帰ってもらう

美音を抱きのだめの手を取り

椅子に座る

「彩子さん・・・大丈夫なんですかね?」

そうのだめに聞かれても

答えれる余裕は俺にはなかった


「千秋さん」

そう呼ばれる

「お話しできますか?」

「はい・・・・・」

「こちらの方は?

 妻です」

「そうですか・・・・・」

「彩子は?」

「自殺未遂ですね・・・・たぶん。」

「え・・・・・」

のだめが俺の手を強く握る

「睡眠薬とアルコールを大量に摂取したようです」

「今先ほど胃洗浄を行いそして、今は点滴を・・・・・・

 気がつけば問題はありません。

 ただ時間がたっていたので何か障害が出る可能性はないとも言えません」

「そうですか・・・・・」

「大丈夫ですよ。任せてください」

「はい。よろしくお願いします」

そう言い頭を下げた


彩子が自殺未遂したと

聞いてからのだめの手はずっと震えていた

「ごめん・・・・・

 お前にこんな思いさせて」

俺はそう言うことしかできなかった


母さんを呼び

彩子の事は母さんに任せることにした


本当は彩子の側に俺がいてやるのが一番いいのかもしれない


けど

今は俺の横で震えているのだめの側に行けないと思った








スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。