なんで???

なんでここに彩子さんがいるんですか?


見慣れたパリの街角


カフェに見覚えのある姿



真一君の前の彼女

心臓が張り裂けそうになる




その横には真一君が座っていて

楽しそうに二人で話し込んでいた



今までにも何度か

こういった姿を見たことはあったけど

雰囲気が違った

声を掛けたくてもかけれないまま

呆然と立ち尽くしていた

なぜ声をかけられないんだろ?

どうして彩子さんがここにいるんだろ?

そんなことだけが

頭の中を駆け巡る


どれぐらいの時間がたっただろうか

二人は立ち上がり腕を組み

店を後にする

訛りが付いているかのように

動かない足


追いかけたい

聞きたい


どうして?

どうして?

その言葉だけが頭を駆け巡る




言えない思いはいつの間にか

涙になり目からあふれ出す

どうして?


その言葉だけが私の頭の中に

永遠にこだましていた

スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。