卒業旅行なんて

行く予定なかったんだ・・・・・・








「えー先輩行きましょうよ!

 もうすぐ皆とも会えなくなっちゃうんデスよ!!」


そう言うのだめに押し切られて

行くことになった

峰企画の卒業旅行


「当日まで場所は秘密だからな!」



そう言い張り切っていた峰



そして俺は今



小さな小さな南の島にいる・・・・・・・





飛行機も乗れるようになったから


あまり場所については気にしていなかった

国内だって言っていたし


まさか島に来るとも思っていなかった



着いた先は波照間


南十字星が見れる場所

今日はこの島に泊まり

明日は石垣島に泊まることになる





飛行機があるならまだしも

ここまでは石垣島から船・・・・・・


それも1時間も無理やり乗せられここまで来た






その船の中で


俺はずっとのだめにしがみついていた
















「先輩大丈夫ですか?」

「・・・・・・・・・・・」


体がガタガタ震え答えられないでいる俺の頭を

そっとなでながらのだめは俺に何度もそう言う


大丈夫なわけない

なぜ嫌がる俺を縛りつけまでして船に乗せるんだ


「ちょっとのだめ!いい加減千秋様からはなれなさいよ!

 千秋様、次は真澄がお側におりますわ」


そう言い俺からのだめを離そうとする


俺は力を強めのだめの腕を握る

「ダメですよ真澄ちゃん!

 センパイはのだめじゃなきゃダメなんデスから!」

「何言ってるのよ!!!!」

「だって、センパイがのだめから離れたがらないんデスよ」

「こーーのーーひょっとこ!

 船降りたら今日こそ殺してやるから」



その様子を見た黒木君は

ため息をつき


「やっぱり、二人は付き合っていたんだね・・・・・」


そう言い肩を落とす


「イヤーこんな素直な千秋を見れるなんて思ってなかったぜ!

 よかったなのだめ!!!」


そう親指を立て俺に笑いかけてくる峰


「いがいだったなー!千秋くんが彼女に甘えるなんて・・・・」


そう言う清良・・・・・・・





そしてようやくたどり着いた


明日また船に乗らないといけないと思うとぞっとする


まだおぼつかない足で


迎えの車に乗り込みホテルへ移動


波照間に来た目的はそ南十字星


清良が見たいと言ったことによって決まったらしい


ホテルに着き

峰はフロントから部屋のかぎを受け取り


そして部屋割りが言い渡された


「はい。この部屋は真澄ちゃんと黒木君

 で、こっちがのだめと千秋」


「はぁ??!!」

俺と真澄の声が重なる

「何でのだめと千秋様が・・・・・」

「そうだ!なんで俺がのだめと!!」

「何言ってんだ?さっきまであんなにべったりだったくせに!」

「そーデスよ!

 夫婦は同じ部屋デス!」

そう言い俺の腕にからみつく

「誰が夫婦だ!!」

そう言うとのだめは悪魔のように俺の耳元で囁いた


「いいんですよ・・・

 帰りの船と飛行機、のだめ先輩じゃない人と座りますカラ・・・・」


「う・・・・・・

 俺はのだめと同じ部屋で・・・・・・」




「ムキャーーーー!!!

 じゃ真澄ちゃん失礼します。」



そう言いその場を後にする


後ろでは真澄の悲鳴がこだましていた




















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