『千秋!今日うちで飯食おうぜ!

 のだめも連れてこいよ!』

そう

峰に呼び出された俺たちは

約束の時間に裏軒へと向かった

店の玄関には

『本日貸切』と出されている


ドアを開けると

クラッカーが鳴り響く

「のだめちゃん!happy birthday」

そう店中に声がこだまする

「え?・・・・あ・・・・のだめ今日誕生日でした。」

目をまん丸にして驚くのだめ

「お前自分の誕生日忘れるなよ」

「だって最近忙しくて・・・・」

「まぁまぁ、夫婦ゲンかは後にして中入れよ」

「夫婦じゃね!!」

そう言いながら店の中に入ると

大きなケーキそしてたくさんのごちそう

「ふぉぉぉお!これみんな、峰パパが作ってくれたんですか?」

「あぁ!なんせのだめちゃんの誕生日だからな」

「峰パパありがとうございます!!」

そう言い抱きつきのだめは峰の父親のほっぺにキスをした

「のだめちゃん!」

「お礼デス。本当にありがとうございます。」

その姿にぼーーー然としていると

横から峰が

「なんだ?千秋おやじにやきもちか??」

「断じて違う!」

「まぁまぁ、今日はのだめの誕生日なんだし大目に見てやれよ

 嫉妬深い男は嫌われるぞ」


そう俺の肩を叩きのだめの方へといった

「これは俺と清良からのプレゼント」

「ほぇえ。ありがとうございます。

 開けてもいいですか?」

「もちろん」

「じゃ・・・・・」

「ムッキャーかわいいデス!

 見てくださいセンパイかわいい」

そう言って見せてきたのはミニ丈のワンピース

「趣味に合うかわかんなかったんだけど、龍と一緒に選んだの」

「ありがとうございます」

「のだめ!これせっかくだし着ろよ。」

「ハイ」

そう言い着替えに清良と一緒に行き

戻ってきたのだめ

少し清良にメイクをしてもらったようで

いつもより・・・・少しかわいく見えた

「かわいい・・・・」

そう俺の横でぼっそっと呟く黒木クン

「恵ちゃん僕もプレゼント持ってきたんだ」

そう差し出された小さな箱

「え?いいんですか?ありがとうございます。」

そこにはかわいらしい

イヤリングが入っていた

「恵ちゃんに似合うと思って・・・・・

 ピアスの方がもっとかわいいのあったんだけど、恵ちゃんしてないから」


音符がぶら下がった形のイヤリング

「ありがとうございます!早速つけてもいいですか?」

「もちろんだよ」

慣れない手つきでイヤリングをつけ終わると

片耳を出し黒木君に見せる

「似合いますか?」

「うん。とっても。」

そう言い頬を赤らめる

「のだめちゃん!これはあたしと萌から」

そう言いのだめに袋を渡す萌と薫

「わー!ありがとうデス。

 これも開けていいですか?」

「これはダメよ。

 だって入ってるの下着だから!お家で見てね」

「ハイありがとうございます。」

「ひょっとこ!これはあたしからよ。」

そう真澄が渡したのは

リボンの付けられた

かわいいウサギのぬいぐるみ

「真澄ちゃんありがとうございます

 大切にしますね!」

「で?千秋のプレゼントは?」

「え?」

「あるんだろ?プレゼント・・・・・」

「いや・・・その・・・・・知らなかったんだ・・・・・・」


「えーーーーーーーーーーーーー!!!!」

店中にみんなの声がこだまする

「知らないって、それはないだろ?千秋!!」

「ホントよ彼女の誕生日知らないなんて信じられない」

「恵ちゃんの誕生日も知らないんだ・・・千秋君て」

「のだめちゃんかわいそう」

「千秋様はのだめの誕生日なんて知らなくていいんですのよ」


そう口ぐちに言う周り

「のだめ・・・ごめん」

「大丈夫ですよ!センパイ、のだめも自分の誕生日忘れてたんデスから」


そう言いほほ笑むのだめ

時計を見るとまだ18時半

「いくぞ!」

「え?」

「プレゼント買いに」

「え?でも・・・せっかくみんなが用意してくれてるのに・・・・」

そうとまどうのだめに峰が

「のだめ行ってこい!」

と背中を押す


俺はのだめの腕をつかみ

歩き出す

片手に皆からもらったプレゼントを持って











































「結局こうなるんだよな・・・・・・」

「千秋君ってやっぱり恵ちゃんの事・・・・・・・・」

「ま、とりあえず主役はいなくなっちまったけど

 俺らは俺らで盛り上がろうぜ!!!」


「かんぱーーーーい!」



と裏軒で響く声






「はう・・・・ごちそうが・・・・」

「痕でうまいものも食わしてやるから我慢しろ!」

「ハイ」


そう腕にしがみついてくるのだめ


やっぱ今日のこいつちょっとかわいいかも・・・・・・・・


そう思いながら夜の街を二人で歩いた







スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。