彩子の泊まるホテルを出て

家へと帰った

静まり返った部屋に

のだめの姿を探すが

いるわけはない

数日前置かれていた手紙



あいつはどんな思いで

この手紙を書いたのだろう

俺は

何があってものだめは

俺の側にずっといるものだと勘違いしていた


音楽の事ですれ違い

別れるようなことがあったとしても

それ以外の事だったら

なんだかんだ言って

許してもらえると思っていたのかもしれない




ベッドに飛び込むと

微かにのだめの匂いが残っていた



天井を見上げいろいろなことを考えていると

あいつの笑顔しか浮かんでこない



なのに

さっきまで俺は又彩子を抱いてしまった

いや、

もう抱けないであろうのだめを思い

彩子を抱いていた

俺の耳元に聞こえていた彩子の声を

のだめに置き換えて



本当に最低だな・・・・・・・・


ガチャ・・・・ギー

扉の開く音がした

のだめ・・・・・

きっと荷物を取りに来たんだろう




電気がつけられ

部屋の中が明るくなる

「あっ・・・・真一君・・・

 ごめんなさい・・・戻ってるなんて思ってませんデシタ・・・

 のだめ・・・荷物もったら出て行きますから・・・」


そう言い

鞄に荷物を積めだす


そういや、こいつ昔は風呂敷使っていたよな・・・・

そんなことを思いながら

のだめの後ろ姿を見ていた


本当にこのまま終わらせるのか?

誤ってもう一度やり直す方法だってあるかもしれない



そう思うと体が勝手にのだめを後ろから

抱きしめていた


「何すんデスか!」

そう怒りながら自分のほうに

振り向いたのだめの唇を奪う


また唇を思いっきりかまれたが

もう構わない

痛みなんてどうでもいい

口内に舌を入れて

絡ませる逃げるのだめを離さないようにしながら


けど

体が離れた瞬間

俺はのだめに頬を思い切り叩かれていた



「彩子さんとキスしたらいいじゃないですか!!

 のだめと真一君はもう終わったんですよ!

 のだめに触らないでください」

そう言い部屋を出ようとするのだめの腕をとり

ベッドに押し倒した



何やってんだ俺は・・・・・

こんな事をすれば益々のだめは

俺の元を離れていくのに


そうは分かっていても

理性よりも本能のほうが勝ってしまっていた


「俺様を振るなんて許さない」


そう言うとまたのだめの唇をふさぐ

きている服を無理やり剥ぎ取る


「なんで・・・・」

涙をぽろぽろ流しながら訴えるのだめ

それさえも今の俺には

欲望のスイッチになっていた


失いそうなものを

間違った形で手に入れようとする








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