けだるい体を起こし

バスルームへと向かう
 
お湯を出し頭からかぶる



最初から分かっていたはず

後悔しか残らないことなんて

体のあちらこちらにつけられた

彼の印

落ちるわけもないのに

必死でタオルでこする

消えない痕は

私の心の傷に変わっていた

用意されていた彼のシャツを羽織

バスルームを出ると

彼は私の元へと近づきキスをする

「恵?このままここにいないか?」

「でも・・・・・・」

私の戸惑う顔を見て彼は優しく頭をぽんとたたき

「じゃ、恵の気持ちが決まったらおいで」

そうやさしく微笑んだ

彼を利用するつもりなんかった

でも


コウくん腕の中にいる間

少し幸せな気持ちになれた

愛されてるって思えた

服を着替え

玄関へと向かう

「待ってるから」

そう優しく言うコウ君の手を

私は離せないでいた

「恵?」

「コウくん、ココにコウ君の痕つけてくれませんか?」

「どうして?見えるよ?」

「いいんです・・・」

そう言うと

私の首筋に唇が触れる

「きつめに付けてください」

そう言うと首筋に少し痛みが走った


「はい」

そっと唇が離れ

その部分を彼の舌が這った

そしてまた唇を重ねる

「こんな事してると、帰したくなくなる・・・・」

そう子供みたいにつぶやく彼は

まるで子供のようだった

「また来ますから・・・・・」

きっと・・・・


そういい私は部屋を後にした





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